槍ヶ岳 北アルプス2003年8月2〜3日夜行2泊3日

縦走を前に“さくっと”槍ヶ岳に登ってみたくなった。
行程
1日目●大阪〜夜行
2日目●上高地〜槍沢〜ヒュッテ大槍
3日目●ヒュッテ大槍〜槍ヶ岳〜新穂高温泉
                         
行動時間
2日目●8時間30分
3日目●7時間20分

[山行LISTへ]
■1日目 大阪〜夜行

またまた、急行「ちくま」に乗り込み北アルプスに向かう。果たして、上高地から槍ヶ岳まで1日で登れるのか?また、コースタイムをどれだけ短縮できるのか?などという課題を自らに課して、出発。


■2日目 上高地〜槍沢〜ヒュッテ大槍

梅雨明けしたばかりの上高地は混雑していた。梓川沿いの遊歩道でかなりの人数をぶっちぎった。横尾をすぎると、人がぐっと少なくなった。それでも何組かを追い抜いた。一ノ俣で橋と自分をセルフタイマーで撮ろうとするも、失敗。あきらめて先を急ぐことにする。それでも横を流れる槍沢が気持ちよく、またまた撮影タイム。すっかり、抜かした人たちに追い越されてしまった。

やっと登りが出てきたな、と思ったら槍沢ヒュッテに到着。あまりお腹すいていないけど、あんぱんを食べた。三脚で固定されている望遠鏡を登山者が見ていくのでビスタ〜リも覗いた。槍の穂先に人が数珠つなぎに這いつくばっているのが見えた。おおーっいい天気だ!自分も天気のいいうちにあの頂きに登らなければ、と闘志がわく。

それにしても暑い。今年の雨続きの北アルプス山行がさすがに嫌になり、好天を狙っての今回の山行。ババ平をすぎると、雲が太陽を覆い隠す時間が増え、また雪渓もあらわれたので、休むと涼しい風が気持ちよかった。雪渓…、2週間前の悪夢が思い出されるので、自然と慎重になるビスタ〜リ。雪渓が途切れ大きく右に進路を変えたころ、単調な急登が続いた。ふと見上げると、遥か頭上を人が歩いてるのが見えた。…あそこまで歩くのか〜、見た事を後悔してさらに歩く。

そして、湧き水のある場所に到着。ここの水は本当に冷たくておいしかった。さきほどから前後していたご夫婦も遅れて到着。聞けば、今日中に槍の穂先を往復し、明日には大キレットを目指すと言う。ビスタ〜リは、今日中に槍の穂先に行くのではなく、東鎌尾根上にある大槍ヒュッテに宿泊し、明日朝、槍の穂先に行く予定を立てていた。

水場を過ぎると、韓国人の団体の一人が日本語で声をかけてきたので歩き始めたばかりだが、立ち止まってしばらくしゃべった。団体といってもそれぞれペースがまったく違って、先頭を歩いている人はどんどん先に行っているようだ。


雪渓が口を開けています

気温上昇中

やっと見えたよ槍ヶ岳

再び歩き出したら、あーっ!!ついに槍の穂先が見えた!!またしても撮影タイム。先ほど、水場でしゃべっていたご夫婦も追いついて、「しんどかったけど、これで、また力が湧いてくるわ!」と言った。お互いの写真をとりっこして、ヒュッテ大槍と槍ヶ岳山荘の分岐でお別れした。ここから、まったく一人になってしまった。ほとんどの登山者は槍ヶ岳山荘に向かっていった。しかし、この大槍ヒュッテに向かう道の素晴は素晴らしかった。一面のお花畑で急登も苦じゃなかった。それでも、最後ふらふらしていたんですが…。

ついに到着。朝7時に上高地を出発して、15時半に到着。8時間半のコースタイムだ。これは結構いいペースなのかな?受付にいくと、まずお茶をだしてくれた。小屋の人は「ゆっくりしてくださいね。」と繰り返す。食堂からは、宮崎駿アニメの音楽がゆったりと流れている。噂に聞いていたが、ここは普通の山小屋ではない!すっかり気に入ったゾ。部屋は4人のスペースを単独の女性と2人で使うことになった。天国や〜。

一息ついたので、ビールを買って外に出てみた。うひゃー、すごいね、これは。槍の穂先はもちろん、北鎌尾根、表銀座の山々、今日歩いてきた槍沢…。このうえない贅沢なひとときを過ごしているんだと実感した。これは8時間半登った者だけの特権やね。赤く染まった槍ヶ岳を堪能。夕食はワイン付きの魚のホイル焼きやらフランスパンやらサラダやら、おかわり自由のオレンジやら。ここは、本当に3000メートルなのか!?十分満足して、横になる。食堂では19時から団体さんの夕食タイムが始って、騒がしい。眠れる訳ないかー、と横になり、そのまますぐ眠ってしまった!


チングルマが群生

シャクナゲも咲いてます

夕日に染まる槍ヶ岳


■3日目 ヒュッテ大槍〜槍ヶ岳〜新穂高温泉

4時起床。外に出ると、ほんのりと紅くなった槍。朝食は5時15分からで、急いで食べて、40分には宿を出発した。あわただしかったので、スタッフに声もかけずに出てしまった。でも、本当にありがとう!またくるよ。

稜線に出ると風が強い。でも、今日も全方位見晴らしはばっちり。梯子や切れ立った岩場を慎重に通過して、槍ヶ岳山荘に到着。小屋の前から頂上に続く登山道は人でいっぱいだった。6時を過ぎていたのでいそいで財布とカメラだけをもって岩にとりつく。意外と頂上にはあっと言う間についてしまった。

次に計画している裏銀座の方向がよく見えた。ちょうど、穂先が影を落としている方向に笠ヶ岳。穂高方面、南アルプスも見え、富士山も。初心者ばかりの団体が一組。ちょうど、北鎌尾根を登ってきた男性がいたが、団体はみんな無関心だった。この団体、下りでリーダーらしきおっさんに指導を受けながらおっかなびっくり下るので進まない、進まない。途中揃って立ち止まったかと思いきや、「あっちが大キレットといって、すごい難所でその向こうが奥穂高岳で〜」と説明を始める始末。ビスタ〜リの後ろにいたご夫婦のだんなの方が、「ウンチクはいらんから、はやく下りろ」と囁いた。このご夫婦もこれから大キレットに向かうという。ああ〜、あと一日あったら絶対行ってたのに。

槍ヶ岳山荘前に戻ってきたら、すでに7時15分だったので後ろ髪を引かれつつあわてて出発。がんがん下るぞ!コースタイム通りだと、バスに間に合わないので可能な限り飛ばす。ただし、絶対にこけたり落石をおこさないよう慎重に!気合いを入れて飛騨乗越を過ぎて急降下。すると、後ろを歩いている男性が転んだ。身体を1回転させたので、こっちまで転がってくるんじゃないかと思った。明日は我が身だ。気をつけよう。追い抜いたグループがビスタ〜リにペースを合わせようとくっついてきたが、やがて「あの人、速いな」という声を最後に足音は聞こえなくなった。

ちょっと飛ばしすぎたので、ゆっくりと歩いているとやがて槍平山荘に到着した。暑いので小屋の影で休んでいると追い抜いた団体やグループも続々と到着する。夏休みなので学生も多い。一息ついたところで出発。ここからは、右側に沢の音を聞きながら、樹林の中の岩の登山道を進む。滝谷に出て白い大きな岩がごろごろしている沢を渡る。遥か上を見上げるとキレットの稜線が見える。いままで出会った人達は今頃あそこを歩いているのかな、と時間を確認する。

だんだん、足が前に出なくなってきた。やっぱり飛ばし過ぎたかな、バスに間に合わないかも、これはきっとお腹が空いたのでバテる直前だな、マイナスな思考が頭を支配し始めたので、11時だったが昼食をとることにした。カップラーメンを食べていると、追い抜いた人達が一斉に通り過ぎてゆく。

再出発すると、また新しい力を得たように足が進む。面白いくらいに速く歩けるので、メシの重要さを再認識してしまった。10分ほどで白出のコルに到着。みんな、河原で休憩や食事をしている。ここで、登山道と別れて、新穂高温泉までの林道歩きが1時間半続く。なおも、ガシガシと飛ばす。途中、穂高平小屋で休憩して、13時到着!やっったー、温泉にはいれるよお!下山届けを出して、バスの切符を前もって買っておき、無料のアルペン温泉に入って、帰宅の途についた。

結論。山はもっとゆっくりと行きたい。でも、せっかちな性格のビスタ〜リには、これはこれでアリ、かもしれない。

穂先が影を落としています

飛騨沢を急降下

白出沢より

●HOME● ●山行LIST●